ツツジの蜜
凍湖

ただ恋を占うために
花弁を毟られた花だって
きっと種を抱(いだ)いてみたかった、にちがいない
なんて思う
のは、身勝手!

わたしは花じゃないので
花の気持ちも知らないし
だから
左手で、夏柄のミニスカートの裾を握りしめ
右手で、目につくツツジの蜜を片っ端から吸ってまわる。
人工的でかわいい色の花なので。


自由詩 ツツジの蜜 Copyright 凍湖 2013-06-10 03:22:17
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