からから
Mélodie

何にも手につかない昼下がり
いたずらに伸びた髪をくくって
裸の目には世界は曖昧にしか見えない
外から支配する微熱が
指先から内側へ忍び込んで
たまらなく逃げ出したくなるから
足元で丸くなる猫の真ん中に
そっと顔を埋めてみる
体の奥にわだかまったままの熱は
外に出たがって暴れ続けている
空梅雨と呼ばれて
日上がっていく地面同様
柔らかいぬくもりを抱きしめながら
いつ私は燃え尽きることが出来るのだろう
そんなことばかり考えている
目を開けた猫が迷惑そうに
私の心に爪を立てた



自由詩 からから Copyright Mélodie 2013-06-09 13:53:24
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