しじまのなかで  (七)
信天翁

からだが重たくなった
   体重が増えたからではない
   筋骨の硬化・退行が増した だけなんだ

こころがうつろになった
   ゆめを無くしたからではない
   虹色の四次元が喪失した だけなんだ

終着駅が霞んで見えるようになった
   白内障が進行したからではない
   称名念仏の声紋が拡散した からなんだ



自由詩 しじまのなかで  (七) Copyright 信天翁 2013-05-31 20:38:21
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