朝からの訓示
ヒヤシンス


よく晴れた日の朝、公園の人々は僕に優しい。
それぞれの日課をこなす人、ふらりと散歩に来た人。
見ず知らずの人同士がお互いに軽くスマートな挨拶を交わす。
素晴らしい一日の始まりがここにある。

なんて清々しい光景。
昨日の公園の疲れを癒すように、僕は隅々まで丁寧に掃除をする。
日々増えてゆく木々の落ち葉さえも愛おしく感じる。
印象派の絵画のような素晴らしい朝の風景。

僕は生きていることに感謝する。今を生かされている事に感謝する。
木々の隙間から漏れてくる光を浴びて、ただで働ける事に感謝する。
僕の体が自由に動いてくれる事に感謝する。

健康であること。それは日常の現実と対峙する勇気と力を与えてくれる。
誠実であること。それは人と人との絆を深め、信頼を与えてくれる。
自分を愛すること・・・。それによって初めて全てを受け入れることが出来る。


自由詩 朝からの訓示 Copyright ヒヤシンス 2013-05-31 00:05:14
notebook Home 戻る