美しき狩人の唄
ヒヤシンス


森の小さな狩人はいつも獲物を探してる。
木立に身を潜め、狙うのは人間。
狩人の血族はけっして絶えることがない。
この世に人間が存在する限り。

森の小さな狩人は常に冷静で、その澄んだ瞳は人間の心の奥まで見透かせる。
しかし森に入る人間はその存在すら知らない。
森の小さな狩人はけっしてその姿を人の目に晒すことはない。
己の心を信じて感じることで、必ず目的を完遂する。

人間よ、改めよ。そして思考の咀嚼を怠るな。
森の小さな狩人がいつも貴方を見ているぞ。
木立の陰から狙っているぞ。

森の小さな狩人が望むのは、人間との幸せな共存。
人間が本来備え持っている美しくて清くて気高い心を森の小さな狩人は今も信じている。
聖なる弓矢にその魂を射抜かれれば、人間の浅はかな考えなど砂の巨塔に過ぎない。


自由詩 美しき狩人の唄 Copyright ヒヤシンス 2013-05-29 15:50:40
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