月魂—つきしろ—
月乃助


目をさます
灯火ともしびに光りをともす
夜の帳をとく
忘れれば 万物の命を病めさせる


部屋に家具ひとつなく
静寂に そこは
音という概念すらありもぜず


ひとたび窓を開ければ 天空は、
惑いの星がのしかかる せまり
あふれる 天体の音楽にみたされた


笑い声は喜びの それは、どこかで
銃声と、叫び声にとまり ときに
怒りも 音の波をなし うちよせる


瞳にうつる
星の色は、いつか部屋の住人の憂愁をさそう


住人の仮説 ?
 あの星は悲しいがゆえに 蒼くかがやく
 平和であれば 緑に
 幸せであれば 桃色に染まるはず


住人の名は、Mr.Nevertellalie さもなければ
Mr.Createeverything


住人の仮説 ?
 あの星が美しいのは、人のいとなみに無関心であるから
 心をわずらわされることなど ありはしない


窓辺にすわり 見あげては、
思案はやまず


人には、あらゆる欲を補うほどの
知恵を さずけたはず


未だその知恵を使う方法を知らず 生きる
生きるために 傷つけあう 
それは、いったい何故?


Mr.Sigh








自由詩 月魂—つきしろ— Copyright 月乃助 2013-05-28 17:04:35
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