目をとじれば
凍湖(とおこ)

目をとじれば ただの暗闇
では なかった…!

目蓋のうら
そこは みずうみ。
湖面に さまざま浮かぶものあり
しぃんと なにひとつ浮かんでこない 凪ぎの日があり
あらしがきて 大荒れの日も
さざ波の白い鱗がささやく きらめきの日もあり。
刻一刻と変わり ながらも水底に
決して明かされない 深淵を抱えている
みずうみ。

目をとじたら みえてくる。
わたしが培った
みずの ゆたかさが。


自由詩 目をとじれば Copyright 凍湖(とおこ) 2013-05-24 00:52:24
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