ねえ、
森未


届かないって気づいてる
かなわないって気づいてる
手を伸ばして触れられるのに
越えられない壁のような
ああ、見えてるんだよ
それでも
愛してるのひとこと
悲しくなるだけ
でもね
愛しい人

もっと早くに
出会ってもきっと
かなうことのない想いだってことも
気づいてる
それでもね
愛しい人

終わらない
考えが
巡るだけの夜
くちびるが
ふれるたび
きしむ胸の奥
きずあとばかり
ふえていく

ねえ、
いつかこれがぜんぶ夢だって
おしえてほしい
「ゆめだったんだよ」
いつもの
優しい声で
そうしたらわたし
あきらめて
めをさまして
「おはよう」って
あのころの朝に言うのに



自由詩 ねえ、 Copyright 森未 2013-05-18 23:13:08
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