甘くない
藤鈴呼

身なりを整えて 
スックと立つ背に 問いかける

実なのか 花なのか 茎なのか 葉なのか 枝なのか
もしかしたら 根じゃあ 無いのか

土壌深く 埋め込まれた 存在だ などと
どうか 決め付けないで 欲しい

物理的な 明るさと
心理的な 明るさを 重ねあわせて 観る明日が
必ずしも 輝くとは 限らぬからこそ 花は咲く

瞳は 愛でる
どんな 色合いも 太陽の軌跡

深く 悩みぬいても
軽く 嘲っても 訪れる今日は

昨日 思えば 未来だけれど
明日になれば 昨日になるから 堂々巡り

原液を混ぜて気化した
コンクリートの中に
未だ見ぬ化石が眠ってる

アンモナイトよりも クルクルで
ピタゴラスよりも 平面で

アーモンドよりは コツコツで
ピーナツほどは 甘くない

そう 甘く ないのだ

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自由詩 甘くない Copyright 藤鈴呼 2013-05-17 23:31:12
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