砂雨
カマキリ

もやもやの空気の中をいく宇宙船からミサイルがこぼれた

てきとうなお椀にいれて水を注ぐ

机の上に置いて、こわいものをもてあそぶ

たとえばこのひっかかりに指を差して

底から上手に抜き出してしまえば

灰になって乾いていくことはなくなるのかな

意味さえ取っちゃえば

こいつは天国で雨降らす

もう何時になったのか分からない、じりじりを

聞こえた人にだけ届けていこう

遠くでもっともっと細切れになった木漏れ日を

センターまで運んでいく

センターまで打ち返す



自由詩 砂雨 Copyright カマキリ 2013-05-17 21:27:00
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