手っ手ないない
朝焼彩茜色

スフィンクスのように座る 両手で胸に秘密を暖める

手っ手ないない

そのポーズは誰でもする 人と思っている飼い猫だろうが 
自由を選択した逞しい野良子だろうが

手っ手ないない

そのポーズは肉球どころではなく 腕の曲がり具合の丸みが
愛なのだ

手っ手ないない

その秘めの手は 猫科を専攻しても知りえない秘密がある きっと

あんたたち可愛い子らよ スフィンクスは前ならい
あんたたち可愛い子らよ 目が丸くなる愛らしさ よく身につけたね

ただ座っているだけ 腹をつけて 
ただの一休み 腹をつけて

手っ手ないない 両手で胸に秘密を暖める


自由詩 手っ手ないない Copyright 朝焼彩茜色 2013-05-17 11:51:03
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