なんちゃって
nonya


眉間の裏側に
落ちてきた
朝焼けの一滴

生温かい暗闇に
暖色の地平線が
引かれていく

意識の東から
明かされる
言葉の街路

慌ててスケッチ
しようとするが
間に合わない

光と音を調合
しているうちに
早くも夕暮れ

諦め切れず
暗闇をたどたどと
まさぐりながら

眉間の表側に
むりやり皺を寄せて
見てきたような

嘘っぱち

を吐く

それは

あなたの
闘病日記
ですか?

いいえ
これは

わたしの

です!

なんちゃって




自由詩 なんちゃって Copyright nonya 2013-05-15 20:45:21
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