つぶてのかげ ②
信天翁

おいらの青い春は五里霧中だった
教育勅語と戦陣訓の読誦で

おらの赤い夏はアワタダシカッタ
説教強盗ひとすじに血迷ったままで

おれの白い秋は酔客となっていた
悔恨と諦観で自虐して

そして遂に黒い冬は老耄となってしまった
ターミナルのネオンをかいま見て


自由詩 つぶてのかげ ② Copyright 信天翁 2013-05-04 16:45:43
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