薫へ
ドクダミ五十号

 おとうさんだよ

 お前の名前は

 とうちゃんが付けたんだよ

 「かおるようにうつくしく」と

 「かおり」だと音がきついから

 「かおる」なのだよ

 君は母親の良くない行いを

 許せなかったのだろうね

 「あのね、おとうさんとおかあさんがりこんしたら、あたし、おとうさんと」

 それは無理だったね かおる

 もう結婚してこどもがいるかな?

 そうならおれはじいじいだな(笑)

 五十一でじいじいなら目出度いこった

 お前は好奇心のかたまりで

 おとうさんのする事を良く観察していたね

 オートバイの改良なんて女の子にそぐわない事も

 料理やミシンかけ等の家庭的な事も

 回路図片手にRS232につなげる機器の自作も

 お前は持ち前の好奇心と言う翼をひろげ

 今日から明日へと飛び立つだろう

 時に叩く雨と

 雷が

 飛ぶ事を阻むかもしれないが

 お前は負けないと信じているよ


 このサイトを薫が見ているかいないか

 そんな事は瑣末な事だよ

 父親失格な私の独白だからね


 でもね

 おとうさんはいつまでも

 お前の味方だよ

 姪っ子がいるから

 お前はお姉さん

 血の繋がりなんて

 キニスルナ

 ひとちゃんだって

 おんなじだよ

 弥生とは連絡しているか?

 おねだり上手だけれど

 実は利に聡く聡明過ぎる妹だが

 妹は妹だよ

 仲良くしなさい


 薫へ

 おとうさんから


自由詩 薫へ Copyright ドクダミ五十号 2013-05-04 12:01:07
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