COLORS in Fall
岡村明子
赤やら黄やらだいだいの粉を撒き散らしたような
圧倒的な紅葉折り重なる奥羽の山々
夕陽に最後の輝きを放ってまもなく
稜線が青色のコントラストを描き出し
やがて灰色ににじんでいく
夜には黒色の厳然たる闇となり
星空の藍色には及びもつかない
朝
黒いヴェールを取り去ると
赤いマントが日ごとに裾を伸ばしている
手品のように
暖色の点描
筆先にある葉の一枚いちまいが
命を終えていく
その先に
冬
自由詩
COLORS in Fall
Copyright
岡村明子
2003-10-29 01:58:31
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