その音は岩に響いて
ゆったいり

救いは雨のようなもので、
求めないならうっとうしく、渡せばただの水になる

たいていのことはもう知っている

人のためにというのはたいていは自分のためで
自分を犠牲にしてまで他に尽くすなら
それは自分のためにしていることだ

守るために傷つけるなら
もう守ることはできない
たとえそれが何であれ

本当にそう見えているのか

白は黒のためにあり
黒は白のためにある
白は白のためにならないし、
黒は黒を殺してしまう
その対がたとえ何であれ

不完全は完全になるけど
完全は不完全になるから
それなら不完全でいようと思う

対立するものは二つで一つだから
それが分かれば悲劇にはならない


自由詩 その音は岩に響いて Copyright ゆったいり 2013-05-01 22:38:08
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