雨上がりの空にかしわでひとつ
灰泥軽茶

今日の朝は憂鬱だ

ぱちぱちぱちぱち
ばちばちばちばち

雨の音がだんだん強く地面を叩いている
大きな傘をさして自転車漕いで
つるつる滑るアスファルトに気をつけて
鞄はぐっしょり仕方がない
まだ履いて何回しかたっていない防水ブーツも
できたら濡らしたくないんだけれどなあと
つぶやくけれど
ブーツの色はとっくに雨模様

まぁなんだかんだ言っても働かなきゃいけないので
さぁ仕事の時間と空を見上げれば
雨上がりの空はそしらぬふりしてそらしれみ
お天道様都合のよい私でごめんなさいけれど

これからもどうぞよろしく
かしわでひとつ
ぱんぱんと叩けば
湿った空気が揺られ揺られて
雨粒ぽろりぽろぽろり
数珠つなぎなってわさわさ
葉っぽ伝って転がっていく


自由詩 雨上がりの空にかしわでひとつ Copyright 灰泥軽茶 2013-04-30 20:58:14
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