ガラスのあなた
吉岡ペペロ
きょうもいちにちよく恨まれた
恨まれてることがいっぱい分かった
精一杯してきたことは
むこうにはあたりまえだった
むこうにとってこっちは
足りないか過剰だったのだろう
利害があるから攻撃された
俺がわるいのだろう
それを認めたら駄目だと仲間が言った
彼らのように能力のない人間に
俺は敬意と給料を支払っていた
彼らはひとのせいにしたかった
俺はすきだらけのお人よしだった
服ごしでもあたたかかった
耳に手をあてられていたら海の音がした
となりにたいせつが生きていた
死んだら俺のこと見えなくなるのかな
ぜんぶぜんぶあなたからの電話だと思おう
ぜんぶぜんぶあなたからの応援だと思おう
出来ない質問をしたくて唇をかんだら
ガラスのあなたと目があってしまった