春風に背中を押されて
しょだまさし

老齢の愛犬のお散歩も

寒さの和らぎで

幾分面倒な気分が薄らいで

そんな私の心持ちなんて構わずに

草花はより色濃く鮮やかで

老齢の愛犬も

いままで入ろうとしなかった

大きな公園の入り口で

しきりに入ってみたいと

リードを小さな体で引っ張ってきた

鼻水のご様子も今日は若干調子がいいし

まだ冷たさの残る春の風

それでもやわらかく吹くその風に

背を押されてみるのもいいかなと

今度は私がリードを引かれて

公園へと足を踏み入れた


自由詩 春風に背中を押されて Copyright しょだまさし 2013-04-22 22:27:46
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