風を釣る
草野大悟
きみが ハイハイしていたころ
ぼくは ダイナソーだった
ぼくが 家族を守っていたころ
きみは オーロラだった
人の気配が
なーんにもない ここは
ふたりが 初めて であったところ、と
風がおしえてくれた
きみ と ぼく は
そんな記憶を餌にして
今日も ここで
風を釣っている
自由詩
風を釣る
Copyright
草野大悟
2013-04-21 20:41:11
縦