ドクダミ五十号

神については

語ろうではないか

サタン

ないしは

悪魔

単純に悪

元は「試みるもの」

と記されあり

神の使い

神からいでたるは

また

神であった

ヤハヴェは

妬む神

不寛容が故に

試みるものは

地に落ちたり

少数によって


レギオン

我ら数多ければなり

第十軍団

ジュリアス・シーザーの

部隊で

旗には

豚が描かれあり


ドストエフスキー

尋ねたり

『諸君は悪魔を信ずるか』

『カラマーゾフの兄弟』にて

福音書の問答の部分を引き合いに

持ち出したのは有名だが


戦いが常に不寛容の馬に乗る

神と同一の【悪】を「愛する」者ら

それによって成されているを

見逃すわけにいこうか


ここで神の「愛」を持ち出すのは

止めよう

事実は見る事さえ残酷なのだから

禁じられもする

それは事実だ

見ようとする者を押しとどめるほど



神は居ない

或いは死んだと

私が言うのは

実は人間の奥底にある

全くの不寛容と残酷の闇を

認めたからだと告白しよう


それが狂気だとの

見解は認めよう

なぜか

人間が言う事だからだ



ここで結論を述べよう

神と悪は

全く同一である


くどい様だが・・・



自由詩Copyright ドクダミ五十号 2013-04-14 02:09:36
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