夕焼け
めー

蹴飛ばすものは
そこらじゅうにあって
移動をはじめたものたちは
移動をやめようとしない
僕は
小学生であり
中学生であり
高校生であった僕を
この国と同じくらいには
愛していたけど
すべてが
同じレトリックで説明されるように
気づいたときには
僕のシステムだけがここにいて
たった今の僕を
蹴飛ばしていった
うらぶれた
解釈可能性が
じわり、広がって
いいわけみたいに
開いた涙腺から
なにかがあふれて
コンクリートに衝突する
置き去りにされたはずの
僕という少年が
0点のテストの
茜色で
ブーメラン遊びをしている
夕日の向こう側と
こちら側


自由詩 夕焼け Copyright めー 2013-04-12 01:41:52
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