まだ、ひかり、うける
ねことら




きみがイクときイったときイったいまを感じます、
ひどく硬い音のつるでした、まるで噛んだ噛んだまま、
やみくもな金属のいちぶになってしまいなさい、
ほそくおれて終わりになってしまいなさい、
夜の金属、付着する黴、ふやけていく透過圧、
これはとてもやさしいスタイルです




きみが埋もれたビニールの傘の、
ブルーやグリーン、きれいなお花畑、
きれいな副葬品だね、とてもよかったね、
キオスクは現代的な教会、だし
ありふれた装飾品のようなとがった月を、
どんなブローチ、たぶんえろいブローチ、
みのたけ150センチごときラメのリップグロスに
空薬莢、なに装填しようか知ったことじゃない、





はれわたるビルの澄みきった底へ、
ポップアートのロゴ、ロゴ、ロゴを
くず星のように落としていった、
ピンキーリングにひっかけて、せいふくすべき!
魂や、LINEや、パンケーキや、その他
もうどうしようもないね、
おんなのこにうまれたらどうしようもない
ぼくら、



だってきっともっとたぶんはじめてのたいせつな
 (フォーマルハウト、あの星のこと、
  わたしはうお座で、みなみのうお座じゃないけど、
  秋深くみなみの空のちいさなあのひかりのことを、
  いまもかんがえてて、
きみのキスと、エッチと、どれも
ノーカウントにしてしまえ、どれも
ふたりきもちよければカラフルな火傷
えらぶみたいでたのしい、
美しくやぶれたいし、





いつか、
ジャンカラでオールしたあと路地で見た朝焼けがあまりにもすごいオレンジで、まるでビルを壊しながら咲くハイビスカスみたいだった、きみはそんなのですごい、すごいねってちょっと泣いたみたいに笑ってこっちをふりかえった、炭酸飲料の糖でねばついた舌、あたまのはじっこの痺れたみたいな痛み、指のつめたく硬い感触、そこにあるはずの現実感と、その一瞬後に喪ってく現実感を、まだおぼえていろ





(フォーマルハウト、
きみが今日ここにいて、
すこし明日遠くなる、
くりかえしくりかえし、返すのは
わずかに白く、ちりちり燃えるように
揺れる、あの













自由詩 まだ、ひかり、うける Copyright ねことら 2013-03-31 22:45:00
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