永遠
はるな
ふらふらする三月を歩きぬいて始まりへ。海の色は裏返って安寧。わたしの思いえがく神さまは、いつもわたしとよく似た顔で笑っている。
1、1、1、1、1…
まだ数えている。たどり着くためにはじめたものたちはいとも簡単にわたしたちを一つの地平へ縛りつける。
名前という呪いをいただいて…同時にこぼれていくだけの水をそそがれて、わたしたちは一つの地平へ縛りつけられる。
いつでも。神さまはわたしとよく似た顔で。これ以上ないほどよく似た顔で。赤い血で。それが当然であるかのような肌の色をして、笑って。
あちらのほうでは三月の海が、あちらのほうでは三月の山が。そしてもっと遠くの、むこうのほうでは三月の山が。なだらかにねそべって、永遠の手まねきをする。
(まだ、数えているところですよ)
(まだ、数えているところですよ…)
赤さはかえがたい尊さをもって色を超えていく。