あいづち
灰泥軽茶

何のために作られてたか定かではない
もうとっくに誰も君の事なんか
忘れてしまっているよ

トーテムポールが森の中で
うんうんうんうん
あいづちあいづち

いつも何か言いたそうな顔ばかりで
結局は何も伝わらないこの空しさ

うんうんうんうん
あいづちあいづち

あいづちばかりしている
トーテムポールは
一番下から地面へめり込み消えていく

私の独り言は何もなかったように
初めからそんなことには気にしていなかったように
森の木漏れ日と共に揺らいで
身体の中へ暖かい光を帯びて沁みていく





自由詩 あいづち Copyright 灰泥軽茶 2013-03-26 00:54:50
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