分かれ道を
梅昆布茶


戻れないこの道
君が手を降ったまま遠ざかってゆく
ちょっと哀しい眼をしていた
それは夕暮れだったからかもしれない

帰れない明日へ微笑みながら去っていったひと
風を抱いて走るよ何かの方へ
まるで突き崩す様な生き様で凛々しく

どれも僕たちの認識の限度ぎりぎりで移ろってゆくもの達
明日は一度きり僕をおとずれるもの

だからまた愛そうと思ったりもしたのです
でも愛は枯れるといったあなた
枯らすのは自分だという僕

一斉に走り始めるそしてチリヂリに分散し始めるのです
互いの距離を確定しながらそれでも
ちょっとでも近付きたくて泣くのです

誰も失いたく無いから泣くのです
痛みも無くて

哀しみはどんな服をきていただろうか
優しいドレープを揺らしておとずれるもの
愛しい恋人の様になにかを暖めながらやってくるもの

それはやはり懐かしい顔をして
佇んでおりました

まるであの時の僕の様に
神様に会ったように



自由詩 分かれ道を Copyright 梅昆布茶 2013-03-20 02:26:19
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