鳥たちはいつも永遠へ向いて鳴く
動坂昇
手を伸ばす
先に
ほどかれていく放物線の
空 いくつも数え切れないほど
通り過ぎるものがあった
今夜
聴いた
天球の音楽
八時間先を東へ回るきみの
夢
これほどまでに異なるというのか
n分割された完全八度のなかを満たす音群の密度の推移
いつか勢いよく扉を開けていっせいに走り出した子らの背中へ今にも追いつこうとするn個の銃弾をひとつずつ発射時点以前までさかのぼって消しても消してもまだ消してもなぜだなぜだなぜだと問いながら何度でも伸びる手の先にいくらほどかれても決して消えない夢があった
きみの
零除算
消せない夢があった
きみの
正午
見えるか
愛
きみの
零度