地球外せかい
未満ちゃん

「宇宙人を噛んだら歯がぬけたの」

あなたがこんなはなしについて、ひゃくまんかい租借したあと
つまんない意味をやさしく添えてくれたけれど、おっきなお世話だった。
だっただったと駆けていったからまだマシなほーかもしれない
どうでもいいじゃんな。わたしのせーかいはどこだってひろいのに
近所のコンビニ付近までしか歩きもしないあなた、ぜったいスナフキンにはなれないね
なのにどうせまた気の飛ぶほど優しい目をして遠い国の方向から、すり抜けるように
あたまを撫でて、慰めてくれるん、だよね、よね、
そうでしょ? ほんとうは目も見えやしない距離なのに、抱くんでしょ? 2回連続で、
あなたのせーかいの上に立たされて、わたしと、わたしのはなし、なんども、なんども

「宇宙人を踏んだから死んだんだよ」

それ、どっちがだよ、どっちがだって聞いてんの、だれが? わたし、
今月何度目かの愛想を、毎日遊び歩いてばっかいる足が捨ててったヒールに擦り付けて
みんなしんじゃえってそれっぽくぺたんこ座った、玄関、
当たり前みたくどこにも行かないで、
『下駄箱』って響きがノスタルジックだったからとりあえず泣いてみた。
でも、たった10分くらいで、佐川男子にでも抱かれちゃえばいいんだって思えたから、
じゃあお化粧するかなって戻ると、もうそれだけでわたし、
涙なんて流れやしないじゃん、だって嘘だからね。嘘ですってうそうそ、

ほんと、

嘘なんです
 


自由詩 地球外せかい Copyright 未満ちゃん 2013-03-16 15:13:14
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