どうしてもそれをみずの色だなんて言いたくない
ゼンメツ

おまえらがつねに嫌いです
ネイル先で彼氏の蓋をはじきとばしたり、
車両の揺れに合わせ欲情を波打たせる性癖などを飾られても、なんの興味も沸かない
(そうやっていつも、わざわざ口にする
(ヒトは青色の成れの果てだ、
たとえそうだとしても、
あたしは、空に浮くものを食わない
ひとくちだって土と踏みしめず、
ねえ、頭の潰れたふりをしながら涙を乱射する鳥と対峙しても、
(とり会えず、なんかで、
咲いてしまうなよ
つちに浮くほど軽く
なにも浚わないそいつらは、
うるみきった表現方法を大事に抱えたまま、
上天を睨んでいるんだろう
(あんたの勝負があまりにも、
目に、見えていて、
あーあ良かったね

なんて突き飛ばしたくちの咲きを、ていねいに刈ってやるかのよう、両足を振り上げ、
(また、
ばんざいしてみせた
その、あざとい隙間には、
「いつまでも大切に持っていてくださいね」
なんていう空空しさの他に、
どんなことが、書いてあったっけか
(シったことか……
暗いというだけで見ることのできなくなる、
そんなにも迂闊な部屋で、
知っただけぬぎ散らかして白骨したい
(シたく、ない、


どうでも、
(どうでもいい、ことばかりだと思いますから、どうとでも、
いい子として、境界をとび越えてくる鳥たち
には名前があてられていなくて、
それは、他人属の一種なんだってさ
とか言ってた、あたしがね、
(くだらないな……
けど、これもけっきょくは台詞だ
どうおもいますか、どうおもいますか、
と、降りしきり
その粒をなかよく、すくいあうんだ
すこし足りなくなれば、
また、なんとなくで大泣きして
それを何度でも、しかたがたない、と、
抱き殺しつづけていたら、ついに、
せかいから息継ぎができなくなりました。
なんて、
(なんてくだらないんだ……
くだらなくて、はきつかれてしまって
明け方に
(立った、ひとり、
あまりつかわない指を、一本、
折ることを、
本気で悩んでいる、のです
(これなら、鳥と同じだろうか、
どこが、

((ううん、違うの、そうじゃないの
  だって、あたしはだって、そう、すっごく、だって、あたしは、青色の鳥をよぶ
  それにまして青色にてった、
  花の
(???????
  ようだ
(ヒトだ、
  よねぅ?
(ヒトですけど、
  ですけどあたし達は、
(乱射される青色を嫌悪しながらも、
(何度だって溺れてしまう理由は、きっと、
  たったいっこだけだから、
  とても、かわいいんです
  キュンとしちゃいます
(嫌いで、嫌いで、
  どこが?

  ぜんぶ
(ぜんぶ


自由詩 どうしてもそれをみずの色だなんて言いたくない Copyright ゼンメツ 2013-03-16 03:52:19
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