牛三郎
灰泥軽茶

私はモノに名前などはつけない

自転車や楽器など愛すべきモノたちへ

名前をつけてはいつくしむ人たちに対して

嫌悪感ほどは抱かないがむず痒くなる

しかし私は毎日牛乳を飲むときや

もう牛乳がなくなったので買うのを忘れまいと

頭にその名前を想い浮かべるとき

ぎゅうざぶろうと呼んでしまう

牛三郎でも飲むか

牛三郎を忘れないようにしとかないとなど

自分でも改めて思いかえすと不思議でむず痒い

納豆など毎日食べるし

もっと好きな飲み物や食べ物はあるのに

牛三郎だけはわたしにとって

意味のある存在なのかもしれない




自由詩 牛三郎 Copyright 灰泥軽茶 2013-03-15 00:22:23
notebook Home 戻る