だってきみ、宿題やってないじゃん
カマキリ

えんぴつが折れるまで憧れを書き続けていた
まっくろい手のひらに重さはほとんどなくて
誰かがのせてくれた飴玉の部分だけひりひりしているようだ
信号がかわるたびに思い出を切り売りしているみたい
待ち望んでいたものに近づくにつれ、ぺらぺらになって
とんがった感情に折り合いをつけようとするのだけれど
傘が邪魔で丸い気持ちがつかみにくい

僕らはわりとピーキーで
 僕らはわりとピーキーで
僕らはわりとピーキーで
 僕らはわりとピーキーで

濁った五線譜はすらすら読み解くのに
必須だった宿題は忘れかけている


自由詩 だってきみ、宿題やってないじゃん Copyright カマキリ 2013-03-14 23:21:38
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