ざんざん降り
灰泥軽茶

小一時間の散歩

誰かが
今日は降ったり止んだりと
言っていたのに

そのままふらふらしてたら
どしゃぶりのずぶぬれ

雨がぱらぱら
なんてこたあないさと
ふんふん歩いてたら

雨がぱちぱち
まだまだ大丈夫きっと止むのさ
止んでみせるのさと早歩きしているうちに

雨がざんざんばらばら
駐輪場まで小走り
自転車に乗って雨雲を千切るように走って帰る

わが家に到着一枚一枚くさりかたびら脱ぎ捨てて
お風呂に入って
ひと息ふうと身体を横たえ目を閉じていると

外がなんだか変だな静かだなと
窓を開ければ

空はしんとして
すらすらすらりと新しい風が流れているので

ため息ひとつ
みずみずしい気持ちの良い空気をぐうと吸い込み
窓を閉める



自由詩 ざんざん降り Copyright 灰泥軽茶 2013-03-14 01:20:54
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