真昼のガスパール
梅昆布茶

夜でもない朝でもない

真昼が俺にはお似合いだ

納屋の小麦を盗み喰う
そんな手口もいたについて

俺は名無しのガスパール
尖った爪で花を摘み
あの娘の窓辺に飾るのさ

誰ともしれぬいたずらに
彼女はいつも驚いて

まあお花畑があたしの窓にあそびにきたわ
それなら今日もよい日になりそう

そう俺はただのガスパール
俺の名前を呼ぶ必要はないさ

だって俺はどこにでもいるし
何処にもいないんだもの







自由詩 真昼のガスパール Copyright 梅昆布茶 2013-03-12 07:11:29
notebook Home