できごと
うんち

ぼくは
ちいさなてのひらで
ちいさな熱を
にぎって
突っ立っていた。

そしてぼくがそのドアを開けたら
そこにはちいさな少年がいた

ぼくよりももっともっと熱い熱を
あふれさせた少年が
熱い涙を音もなくほろほろと落しながら
ちいさくうずくまっていた。

彼の体は少しずつ燃えていた。

ぼくはなにもしなかった。

なぜならその炎が
見たことのない
美しい色をなして
燃えていたからだ。

ぼくはただ棒のように突っ立っていた。


自由詩 できごと Copyright うんち 2013-03-10 19:12:04
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