ユーピテル
ドクダミ五十号

神秘的な恒星の成り損ない

太陽系最大の惑星だ

多くの衛星を従えて

神秘の姿を誇らしく

今日も宇宙空間に

危険な感じを雲の有様に見せ

その磁場と放射能は寄せ付けない

人類などと云う部弱な生物を

エウロパはその厚い氷の下に

液体を隠していると云う

潮汐力によると言われている

ユーピテルの囚われとして

その水中に生物が居るかもと

期待する科学者

孤独な人間の期待だろう

宇宙の孤児では無いとの

未だに所謂「宇宙人」も

「未来人」も

訪れていない

決定的な事実は

相対的に

光速を超えて

膨張しているからだ

風船の表面にマジックインキで

多数描かれた点の様に

等長に離れ去りつつある

質量を持たない光さえも

追いつけないのだ

光の特質は

コイルスプリングに似ている

時空間で伸びたり縮んだりする

そんな光でさえ到達出来ないのに

どうして生物が来たり出来るだろうか

例えば居るとしても

永遠に孤独同士であり続ける

サイエンスフィクションと

スペースオペラの違いは

そこにある

混同しがちな国民を多く抱える国家がある

御存知「ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ」だ

巧みに利用している

国防費とは別の呼び方で

七人も乗る「宇宙船」に

何の「脱出装置」も無かった

二度に渡り「殺された」

美化する演説はその都度行われ

国民を騙した

巨額は注がれた

演説者と取り巻きは享受した

これは事実である

ユーピテルは嘲笑うだろう

大赤瘢を口の様に開けて


自由詩 ユーピテル Copyright ドクダミ五十号 2013-03-08 15:52:48
notebook Home 戻る