階段を下る暗闇の中
kauzak
暗闇の中
階段を下っていく
下ろした足の先に
段があるのかさえ分からず
感覚だけを頼りに
下りていく
不安とか覚悟とか
感情は全て封印して
淡々と機械のように
一定の下げ幅一定のリズムで
そうでもしないと
下れないから
下った先は
階下の部屋だと
それだけを確信して
なのに
下っても下っても
踊り場すら現れない
家の中にいたはずなのに
冷たい風が吹き上がってきた
自由詩
階段を下る暗闇の中
Copyright
kauzak
2013-03-05 23:49:12
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