雨宮くん
ロクエヒロアキ

雨宮くんの家に
傘を忘れたぼくは
光のどしゃぶりのなかを
びしょびしょに濡れながら帰った
帰って靴をぬいだら
靴下のつまさきが
蛍光ピンクに染まっていて
しめっている指先も
すぐに乾いてしまうだろうから
ぼくはあしたも
雨宮くんの家に
傘を忘れてしまった


自由詩 雨宮くん Copyright ロクエヒロアキ 2013-03-04 19:42:08
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