花ひらけ
田園

花ひらけ



梅桃桜と順々に咲きほころんで、
空へ昇華される花々。

私は久方ぶりに太陽の光を全身に浴びて、
自然の美しさにほれぼれと、
園児の様にはしゃぐ。

花は毎年散ってしまい、
時には木ごとなくなるものだけれど、
その不条理をもふんわりと包み、
気丈に咲くのが花というもの。

私は足掻いても、
そんな「美しい必死」は行えないかもしれないけれど、
誰に見られてもおかしくないように、
どんな不条理をも、
きちんと食したいものだと憧れる。
それがどんなに不格好なものであっても。

花、ひらけ。



自由詩 花ひらけ Copyright 田園 2013-03-02 16:04:39
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