高い高い
たもつ

 
 
高い高いをされてる時が
一番高い時だった
何よりも誇らしい時だった
もう僕を持ち上げられない父が
故郷に帰る段取りを心配している
ぶつぶつとうわ言のように
出鱈目な記憶を繋ぎ合わせて
故郷に帰ろうとしている
もう切符の買い方も
覚えていないというのに
 
 


自由詩 高い高い Copyright たもつ 2013-02-25 22:04:50
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