チョコレートケーキを焼く
凍湖(とおこ)
あなたのこのみはなんだろう
と、おもいつつ
たまごを割り
しろみ
と
きみ
にわける
よく冷えた銀色のボオルに、ひしゃげた顔がうつり
かしゃかしゃと、撹拌されていく
こんげつのついたちは
あなたの手を握り
指の腹でこすって、いちにちが過ぎた
シナモンの香る日だった
それから、会っていない
その間、あなたは広島へ、「かれ」のひとりと行ってきたらしい
けど
もう、2月は終わるので
だから、これは、きっと
手のこんだ生ごみ
うまく焼けても
自由詩
チョコレートケーキを焼く
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凍湖(とおこ)
2013-02-25 14:52:01