忘れてしまった
川上凌


何を書こうとしたのか忘れてしまった
私はお風呂の中で
或いは教室で、バス待ちで
ふと詩を思いついたのに

それを脳みそに留めたはずなのに
今こうしていざ向かい合うと
うっかり何処かへやってしまったようだ

自然体で見つけるのは案外簡単だけれど
自分で捕まえようとしたら
簡単にやってきてはくれない

まるで運命、出会い
それは必然で偶然だ

言葉よ 語彙たちよ
私は自然体で待っている

運命よ 出会いよ
まだ知りたいことが山ほどある
書きたいことが一杯ある

次は忘れないように
脳みそで何度も反復するから
君の方から歩み寄ってくれればなお嬉しい


私は今日も待っている




自由詩 忘れてしまった Copyright 川上凌 2013-02-21 00:18:00
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