早春
ぎへいじ


身に ヨモギ葉の衣をまとうには まだ早く
春の香り浅い 籠のもち草

幼心よみがえる野に独り

春摘み草の思い出は家族の笑顔 母の味





くちびるの温もり感じるほどに引き寄せて

その小さな手で

花見の枝の小さな蕾に 何を願ったのか

こよみの春を向かえてすでに数日

命は季節の中で寝覚め様としているのに



この風はどこから

冬を越えられなかった祈りにも今日はやさしい


自由詩 早春 Copyright ぎへいじ 2013-02-17 13:10:36
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