箱庭
Mélodie

冷たい水で髪を洗う
まだ群青に満ちてる部屋の
片隅で猫を抱く
爪をそろそろ切ってやらなくちゃ
金色の目が私を見返す
あなたはあたたかいね
雪解けの匂いがする
小さく鳴いて
するりと闇に溶けてく
前髪からいくつも滴って
私の目もそろそろ融けてしまいそうだ
腕に残った黒く優しい命の温度
私のために生きてくれるなんて
言わないけど
私はあなたのためだけに
夜を越えるのよ


自由詩 箱庭 Copyright Mélodie 2013-02-15 04:11:56
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