検閲者
梅昆布茶

人が人を検閲することはできない
それはいちばん姑息な魂だから

人は人を弾圧することはできない
それは怯懦の表明に過ぎない

それらを振り払った魂のあり方こそ自由の別名だとおもうのだ

国民を人質にして外交と称し
爆竹で耳目を驚かす指導者なんて僕は聞いたことも無い

いるとすればそれは簒奪者と呼ぶべきか

たとえそれがどんな理由であろうとも
それを容認する世界であってはならないともおもう

死に例外が無いように自身もそうあるべきだろう

人間の生身はおそらく電子化されないもの
民俗学のハレとケのように見分けなければならない

映像情報は貴重だがある意味
想像力を削ぎ停滞させるのかもしれない

言葉や音は認識し理解し自分なりのイメージを
創造するちからをはぐくむ

個体差は関係無いんだ
すべての違いを解決するのは
想像力だとおもっている

生命はまだまだ強いと
信じてもいる

最終的には文化に支えられた
精神がすべてを克服するとおもっているのだ








自由詩 検閲者 Copyright 梅昆布茶 2013-02-14 22:17:46
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