ぱっぷくどん
吉岡ペペロ

小学校のとき春のことを

春の感じを

ぱっぷくどんって呼ぶのだと知った

理科じゃなくて国語で

国語の教科書にのってる詩のことばだった

だからこのみずみずしい不安や

ぽわぽわした光

みずっぽい匂いに

希望のようなふくらみに

ぼくはぱっぷくどんを感じていた

たとえあした雪が降ろうと

ぼくはぱっぷくどんを感じていた


あなたを守るためだけだった

国境には雪が降っていた

あなたが母さんに伝えたいことが

ぼくには痛いほど分かっていた

あなたに棄てられても

その痛みのなかに飛び込んでも

ぼくはあなたを守りたかった


小学校のとき春のことを

春の感じを

ぱっぷくどんって呼ぶのだと知った

理科じゃなくて国語で

国語の教科書にのってる詩のことばだった

だからこのみずみずしい不安や

ぽわぽわした光

みずっぽい匂いに

希望のようなふくらみに

ぼくはぱっぷくどんを感じていた

たとえあした雪が降ろうと

ぼくはぱっぷくどんを感じていた








自由詩 ぱっぷくどん Copyright 吉岡ペペロ 2013-02-13 02:12:17
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