【 冬の吐息 】
泡沫恋歌

凍てついた北風に
千切れそうな私の耳が
ちぢこまって 蝸牛

冬枯れた街には
緑も少なく 小鳥もいない
鉛のような 空が重たい

春がこないかなあ……

声に出したら
一歩だけ 春が近づいた
そんな気がする 桜草 

見えない季節を
毛糸の手袋で包み込む
白い綿飴 冬の吐息


                           2013/02/02


自由詩 【 冬の吐息 】 Copyright 泡沫恋歌 2013-02-05 08:13:23
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