あの時、生きることが第一だった
鵜飼千代子
自分が書きたい詩を書くこと
読みたい詩が読めること
それだけの為に
命をかけていた
「おしん」の最終回のように
かつて、我慢に我慢を重ね
頑張る姿が人の感動を
呼んだのかもしれない少女も
年老いて「説教臭い」
老害になるのかな
まだ終わっていない
自分の中での闘いは
生涯のライフワークとして
焦ることはしないけれど
何だか涙が出た
専業主婦センスで押し出せなかった
わたしがにおわせただけで
言葉では伝えられなかったこと
社会人での経験を駆使し優しく
余すことなく共有してくれていて
零下での生活を共有したメンバー
経歴は同じでも
敵対していたり、思想は様々
だからどうってこともなく
「零下は寒いよね」って
知っているわたしたちは
程よく他者を評価している
*
サプライズが嬉しくて
泣けたから
22時も大きく過ぎて、
23時近い頃電話をしたら
寝ていたよう
「ごめんね。
届いたことだけ伝えたくて。
また、起きている時に電話する」
って、切った。
ありがとう
ありがとう
わたしまた、
ライフワークを続けられるような気がする
というか、
続けるよ
誰の為でもなく。