お疲れ様でした。
昨日の1月31日をもちまして、第6回批評祭・HHMの投稿期間を終了いたします。
ご参加、ご協力、ご意見、ご批判、その他もろもろ、目に見える/見えないリアクションをとってくださったすべての方に感謝いたします。
さんきゅーべいべー。
とまれ、今現在までのHHM関連(とcaseが独断と偏見で見なした)作品を、慷慨(@HiHyoMatsuriで放流したもの)とともに紹介します。
●HHM参加作品
【広田修「yo-yo「紙のおじいちゃん」について」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267351&filter=cat&from=listdoc.php%3Fstart%3D0%26cat%3D5 … …】
人が紙へ変身することの「暴力」を規範逸脱的な祝祭と捉え、変身前後の「出来事の集積としての時間」の記述が祝祭としての効果を高めていると述べている。
【こひもともひこ「田中宏輔はクマのプーさんのミツをなめたか?」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267581&filter=date&from=menu_d.php%3Fstart%3D0 …】
全文引用で出来ている田中宏輔「Pooh on the Hill。」における文体の非統一と引用元の情報との関係から、「情報の連なりを利用」した読解の実践を試みている。
【田中宏輔「語の受容と解釈の性差について──ディキンスンとホイットマン」
http://hihyosai.blog55.fc2.com/blog-entry-213.html …】
「原子」という言葉の受容の違いを男性性と女性性の違いから見てみたもの。表題の他にシェイクスピアとポオの用いた「原子」についても触れている。
【Debby「ビル・マックィーンの詩について。あるいは夢について。」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267663&filter=date&from=menu_d.php%3Fstart%3D0 …】
9.11を機に大富豪となったビル・マックィーンが、生前ネット上に発表した詩篇を、筆者の訳とともに、彼の語る「夢」や「梯子」というキーワードと絡めて考察したもの。
【澤あづさ「葉月二兎『p(以下略)』を現像する」
http://anapai.com/CGI/patio/read.cgi?bbs=patio&no=5】
葉月二兎『papilibiotempusolare-loremipsumanniversarium』を脱構築しまくりな偏執的妄想(褒めてる)で言葉遊びを軽々と超えた「テクストの快楽」の実践。
【蛾兆ボルカ「無題」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267698&filter=date&from=menu_d.php%3Fstart%3D90 …】
トキコのYoutube動画、Zamboaのカオリンタウミ特集へのリンクをそれぞれ張り、最後にTASKEという詩人の名前がリンクもなく置かれている。作り手丸ごとを作品とみた筆者の感動が述べられている。
【るるりら「端麗に折りたたまれた見事な生活」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267743&filter=date&from=menu_d.php%3Fstart%3D30 …】
山人「生活
http://mb2.jp/_prs/7070.html 」から筆者の感じた日本的美意識と、筆者の実生活とリンクしたことによる筆者独自の感動が、「生活」の一文一文に寄り添いながら語られている。
【ブロッコリーに似たもの「リチャード・ブローディガン『サン・ディエゴから来た四十八歳のこそ泥』について」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267776&filter=date&from=menu_d.php%3Fstart%3D0 …】
前田君江、シャーウッド・アンダーソン、カポーティ、アッパス・キアロスタミ『そして、人生はつづく』、トゥーサン。引用を架橋する虚構。
【れたすたれす「限界暗号」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267826 …】
ハイデガーの「限界」についての雑感。巻末にヤスパースと「存在の謎」について引用している。
【かのっぴ「非連続」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267853 …】
ほかけ「色のない虹」にある「繕う」や「アイマスク」、「天の橋立」といった語彙に注目しつつ、その語彙から連想される関係を極力排し、本作で用いられている語彙のみに気を配るよう心がけながら一連一連揉み解しながら再読したもの。
【浪玲遥明「雨女薬の「僕の母」について」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267909&filter=date&from=menu_d.php%3Fstart%3D0 …】
いわゆるポエムと呼べそうな「僕の母」にロジックを見出し、前半と後半の文体の違いや照応関係等に着目したあと、黒崎立体「ねじ」との比較を通じて、作者の「どうしようもなさ」に迫ったもの。
【よもやま野原(佐藤真夏)「しろいろさんと大森靖子さん」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267915&filter=date&from=menu_d.php%3Fstart%3D0 …】
山田航による考察から、しろいろの短歌と大森靖子の歌(歌詞)に見られる〈大人〉と〈子ども〉の対比の共通点と相違点を、ウソという観点から考察したもの。
【蛾兆ボルカ「報道とかゴジラとかについて」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267947&filter=date&from=menu_d.php%3Fstart%3D30 …】
3.11で避難したNHKのフランス人元職員に関する新聞記事と、3.11で福島から避難したNHKについてのインターネットテレビニュースを引用し、NHKに見られる矛盾を提示したもの。
【01 Ceremony.wma「こんなことを考えながら作品を書いている」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267971&filter=date&from=menu_d.php%3Fstart%3D0 …】
筆者の自作詩「祖母」を引用しつつ、詩作のうえで筆者自身がどのような立ち位置でいるか詳らかにしたもの。また、筆者にとって詩とはどういった言葉であるか語ったもの。
【木屋 亞万「エロい詩(感想文と妄らな空想)」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=268024&filter=date&from=menu_d.php%3Fstart%3D30 …】
中也「月夜の浜辺」を読み解く手つきが、朔太郎「猫」にも敷衍され、筆者独自のガジェットへの注目から、二作品のエロティックな魅力を引き出した作品解釈。
【奥主 榮「学習塾に関する一考察」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=268185&filter=cat&from=listdoc.php%3Fstart%3D0%26cat%3D5 …】
1990年代から見られる上位層/下位層の二極化を提示し、上位層を対象としてばかりいる学習塾をはじめとした教育産業は、今後下位層を対象とすると共に成績向上に依らない目標を見つけることが望ましいと述べたもの。
【葉月二兎「Ex-(hibition) × Ex-(tinction)――ni_ka, 反現代死」
http://les-divagations-moderntique.blogspot.jp/2013/01/on-hhm.html】
ni_ka「ニッポニアニッポン」、反現代死「ばけぬこー^」「crc」を併置し、詩史に繋がらない詩、「読まれる」ものはすべて「詩」だと述べる。
【古月「きみはゼロ年代最高のカルトホラー『バーサーカー』を見たか」
http://t.co/n1qiXeuN 】
ホラー映画への筆者の愛好を感じる文体・口調で書かれた、ガブリエル・バータロス『バーサーカー』の要約、及びそれに付随する突っ込み。
【安部孝作「荒地」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=268239&filter=cat&from=listdoc.php%3Fstart%3D0%26cat%3D5 …】
いかいか「荒地」
http://bungoku.jp/monthly/?name=%82%a2%82%a9%82%a2%82%a9#a06 … の読解。「荒地/原野」の対比を「言語を語り終えた沈黙/語られなかった未言語の領域」へと滑らせ、本作が言語と個々人の境界線の関係を読み取れると述べたもの。
【hegel9112「研究室を占拠せよ!」
http://d.hatena.ne.jp/hegel9112/20130131/1359622931】
荻上チキをテレビで見た筆者の、フランス現代思想系のアレな感じに対する、いらだち。コピーや剽窃を無条件に落第理由にするなよな!
●HHM周辺作品
KETIPA「【HHM非参加作品】それでも現代詩の発展に期待する」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=266949&filter=cat&from=listdoc.php%3Fstart%3D30%26cat%3D5
現代詩界隈で何か面白いことが起こるといいな!というもの。最果タヒ「空が分裂する」に少し触れている。
ヌンチャク「勝手に人の詩の感想書いちゃいます。その2」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=267410&filter=cat&from=listdoc.php%3Fstart%3D30%26cat%3D5
山人「ウサギ」に対する感想。HHMに対してKSM(感想祭)をひとりで行っている。そう、つまりライバルだ!
こひもともひこ「批評文のための思考散歩(まとめ)」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=268121&filter=cat&from=listdoc.php%3Fstart%3D0%26cat%3D5
筆者がTwitter上でメモした内容のまとめ。筆者なりの批評観をはっきりさせHHMに臨んでくれたことがうかがえる。コメント欄必見。
ヌンチャク「勝手に人の詩の感想書いちゃいます。その3」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=268250&filter=cat&from=listdoc.php%3Fstart%3D0%26cat%3D5
KSM! 筆者の自作詩「ありがちなポエム書いてみました」を俎上に載せたもの。
澤あづさ「こひもともひこさんから田中宏輔さんを読む」
http://blog.livedoor.jp/adzwsa/archives/22719579.html
HHM参加者によるHHM参加作品のスピンアウト。難解な詩へのアプローチの多様性、自由さ。
え?
なに?
「時間がなくて間に合わなかったー!」
「書く気も材料もあったんだけどまとめらんねー!」
オーケーオーケー。
●HHM遅刻作品
る「【HHM遅刻作品】詩の背中」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=268242&filter=cat&from=listdoc.php%3Fstart%3D0%26cat%3D5
Nizzzy「天使」をよんだ、筆者のポエミーな短文。詩中のフレーズを「死に際の ハゲワシ」へと読み替えている。
諸君、では後夜祭といこうか。
HHMの投稿期間1/15-31に投稿できなかった方で、投稿する意思のある方は、2/10までcaseは講評対象とします。その際、冒頭にHHM遅刻作品、と書いてくれるとうれしい。
また、HHM周辺作品のようなスピンアウト企画も、各々やっていただければ、出来る限りチェックいたします。
ただ、ルールは守ってね。
HHM周辺作品やスピンアウトのような形ではなくHHM投稿作としては、一人一作ですし、
引用対象が不明瞭だったり、URLや出典の不明記、適切な引用・要約を行っていないものはアウトです。
あ、ちなみに。
作品評・作品論をHHMでは募集していますが、必ずしも作品紹介に限定しているつもりはありません。
募集要項の規定を満たしてさえいれば(つまり、なにがしかの作品に触れてさえいれば)、その表出や意図するものは自由です。為念。
んー。こんなもんかな。
とりあえずみんな、なんか書こうぜ。祭を起こすのは主催者だけど、盛り上げるのはみんなでやろうや。