ゆき
宮岡絵美
ゆきがちりふるのをみています
とてもさびしいこころです
とおいそらはましろくうすくらく
とおいとおい
とてもとおいのです
こころがあすにふるようなきがします
ないているのはあなたです
わたしにはあなたが
ないているようにおもえるのです
みにくいようにみえるせかいが
じつはきれいでうつくしくて
なみだがながれるのだというのです
ああとてもつらいことでしょうね
つらいことでしょうね
きえてゆかないきおくがあるのです
そらとつながっているのです
おそらくはそらときおくが
つながっているのです
とおくてなみだがでるのです
とおいそらをなみだでうめつくしてゆくのです
みわたすかぎりいちめんのゆき
あたらしいはくぎんのせかいです
とおくまでずっとずっと
ゆきげしきがつづいているのです
けしきはうたでもあるのです
あすはせかいにうたがふるのです
ひろいひろい
あくまでもひろいせかいに
あいたいなあ
あいにゆきたいなあ
それがなんになるだろうと
まようきもちは
もうあとにのこしてゆくのです
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