バウムクーヘンを食べながら
榊 慧

 ギターを掻き鳴らして歌う青年と少年が死にたいらしい。けど俺にはどうでもいいそんなことっていう世の中に絶望とかしないむしろ飯の種な人間が多いよねってスルメ食べながらテレビ見てるお父さんに殴られた夜。

 あなただけとか生きていけないだとか言ってやらないよっていう女の子に生まれた私は別の理由で自殺する。君がいないからとかどうでもいい爆ぜろ死ねくたばれ。愛すべきものは死、すなわち詩、もしくは哀憐… 死に晒せばいいのだ、なにもかも。
 どいつもこいつも自分も。あなたわたくしそいつ。大地が求めた男。なんていないけど。俺も男だけど。どこらへん?あのへん。っていう性別認識と早起きの彼、「愛すべきものはない」みんな死ね死ね死ね死ね死ね。死ねって言いたいだけなんだよみんな。かわいそうだね。

 ワン・ツー・スリー・ゴー。「お父さんお母さんごめんねぼくグレちゃったパパママごめんねヤンキーなりたい。夜道にマフラーきかせたいんだ ノーヘルでバイク乗りたいんだ 二ケツしたいんだ。」
 あいつも自分もどうでもいいわ!


散文(批評随筆小説等) バウムクーヘンを食べながら Copyright 榊 慧 2013-01-29 22:13:27
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